今回ご紹介するのは、「無地ノート」。
これは読んで字の如く「無地」なノートのことであり、昔懐かしの自由帳そのもので、罫線や方眼が一切なく本当にただの紙の集合体なんだ。
「罫線も方眼もないノートなんて書きにくいでしょ」なんて思っているそこの君、まずは食わず嫌いをせず無地ノート使ってみて欲しい。
自由に書けて自由に描ける楽しさに気づいてしまったら、もう無地ノート以外は考えられない。
無地ノート愛用歴5年以上の僕が、愛用の無地ノートと、無地ノートを愛用している理由についてつらつらと書いてみる。

愛用無地ノートはコクヨのB5
僕の愛用無地ノートはコクヨのB5サイズ。


性能面に惚れ込んだというよりは、「近所の文具屋に売っていてリーズナブル」というのが愛用している大きな理由だ。
もちろん性能面は満足していて、ノートを使う最大の目的である「書く」ことに関して全く不満はないしとても書きやすい。
ということで、まずは僕の愛用品であるコクヨ無地ノート(品番:ノ-4W-M)の基本スペックを軽く紹介してみる。
品番 | ノ-4W-M |
サイズ | 6号(セミB5)縦252×横179mm |
枚数 | 40枚 |
罫内容 | 無地 |
中紙 | 上質紙(森林認証紙) |
製本様式 | 無線とじ |
表紙色 | グレー |
メーカー希望小売価格(税込) | 253円 |
使っていて性能面に不満はないし、価格も適正。
とりあえず無地ノートを使ってみたい層にオススメできるのがコクヨの無地ノートだと思っている。

無地ノートの見た目には全くこだわりがない
僕は割と「見た目>性能」で小物を選びがちなんだけど、100%使い捨てるノートに関しては見た目へのこだわりが一切ない。
コクヨの無地ノートの見た目が抜群かと聞かれれば正直NO。
シルバーを基調とした、なんとなく宇宙人を彷彿とさせるカラーリングはむしろちょいダサだと感じている。

ノートの見た目にこだわりたい人に、コクヨの無地ノートはあまりオススメできないのが正直なところだ。
見た目に関しては完全に個人の趣味ではあるんだけど、モレスキンやらロイヒトトゥルムなんかはシンプルで高級感のあるデザインでカッコいいと思う。
ただコクヨの無地に比べると価格がかなり高めだから、思う存分好きなように好きなことを書いて、一杯になったらノートは捨てる派の僕にはもったいないと感じている。


製本仕様はこだわりの無線とじ
これは無地ノートに限った話しではないんだけど、ノートを選ぶときは製本仕様にこだわった方がいい。
製本仕様には大きく分けてリングタイプと綴じタイプがあって、僕は断然「綴じタイプ」をオススメしたい。
なぜかと言うと、リングタイプはリングが手に当たって書きにくいゾーンが発生してしまうからなんだ。
愛用手帳「ほぼ日手帳day-free」について書いた記事でも紹介したんだけど、リングタイプは見た目がいい反面、右利きの僕で言えば見開き左ページに書くとき、リングが手に当たって物凄く書きにくい。


ノートは「書くこと」に特化した文房具なんだから、書くことに対して少しでもストレスを感じないことは大切なポイントだ。
無地ノートの良い点
早速だけど、僕が感じる無地ノートの良い点を3点紹介する。
- 自由に書けて自由に描ける
- 柔軟なアイデア出しに最適
- キレイにまとめたい欲求の消失
何よりも「自由」という点は、罫線・方眼ノートに勝る唯一にして最大の良さであると感じている。
自由に書けて自由に描ける
無地ノートにおける最大のメリットはやはり「自由さ」だろう。
罫線・方眼ノートでももちろん自由に書けるんだけど、不思議なもんで罫線や方眼を無視しようとしても多少なりとも意識してしまうものだ。
その点、無地ノートは目印となるような印字が一切ないから完全に自由。
下の写真は僕がとある資格試験の勉強をしていたときのノートなんだけど、こんな感じで分数に分数があるような見た目にゴツい計算式を解くときに無地ノートが最高に使いやすい。

実はこの資格試験勉強が僕の無地ノート中毒へのキッカケなんだ。
元々は罫線ノート、いわゆる大学ノートを使っていたんだけど、ゴツい数式を解くときに罫線がマジで邪魔で仕方なかった。
試しに方眼ノートも使ってみたんだけど、方眼が邪魔で使いにくくて、結局は無地ノートに辿りついたのだ。
柔軟なアイデア出しに最適
メリット1点目の「自由に書けて自由に描ける」にも大いに関係するんだけど、無地ノートは自由で柔軟なアイデアを生み出すことに向いているノートだと感じている。
一介のサラリーマンである僕が主張したところで全く説得力はないんだけど、一応ブロガーである僕のアイデア帳のような役割を果たしているのが無地ノートなんだ。
下の写真はこのブログ記事用にあれこれメモしたページで、少し恥ずかしいんだけど特別に公開してみる。

驚く程洗練されていないメモであり、僕以外が見てもこの記事完成にたどり着けないであろう内容なんだけど、僕からしてみるとこれくらい洗練されていない方が文章にしやすいんだ。
この洗練されていないメモを見ながら、文章として成立させるために語彙力をフル動員して、私見や感情を織り交ぜて執筆していくのが僕のスタイル。
これは完全に個人のスキル・好みによるんだけど、「筆者っぽさ」が介入する余地がある方が、ガチガチな台本じゃない方が『デスクジ』のような個人ブログに向いていると思っているんだ。
少なくとも僕が個人ブログ読者の立場なら、筆者の感情や選り好みが垣間見れる文章の方が読んでいて面白い。
無地ノートはもはやノートではなく裏紙のような感覚で、思いつきたこと・書きたいことを気兼ねなく好きなようにそのときの気分で、好きな大きさ・配置で思うままに書けるのは大きなメリットだ。
キレイにまとめたい欲求の消失
文字を書くにも絵を描くにも図形を書くにも、無地のまっさらな紙に整えながらキレイに書くのは結構難しい。
これは一見デメリットではあるんだけど、そもそもノートをキレイに使う必要があるのかって話しなんだ。
「目的と手段」を意識すると、僕の場合だとノートは所詮「手段」にすぎない。
あくまで「手段」であり、僕以外見ることのないノートをキレイに美しくまとめる必要なんて一切ないんだ。
罫線・方眼があると、ついそれを目印に整えて書きたい人も多いと思うんだけど、ノートを「手段」として使うならばハッキリ言ってそれは無駄な労力。
キレイなノートにすることはもちろん悪くないんだけど、あくまで手段であるノートに対して、時間と労力を割いてまでキレイにする必要は全くないというのが僕の持論だ。
その点無地ノートは真っ白な紙であり目印なんて一切なし、「どうせ書くならキレイな見やすいノートに!」なんて欲求は消え失せたのが無地ノート愛好家である今の僕。
「ノートは手段」と考える人ならば、無地ノートに書き殴るスタイルもご理解頂けるだろう。
「キレイな見やすいノートを書く」スキルは磨かれない一方で、書くことに対する馬力は増したように感じる。
無地ノートのイマイチな点
続いて、僕が思う無地ノートのイマイチな点を2点紹介する。
- 自由に書けて自由に描ける
- 罫線・方眼に比べラインナップが手薄い
「無地ノートの良い点」でも紹介した「自由に書ける」という点、場合によってはデメリットなのは素直に認めたい。
自由に書けて自由に描ける
「自由に書けて自由に描ける」はメリットでも紹介した項目だ。
無地ノートを僕の様に完全プライベートなメモ帳感覚で使う場合には最大にして最強のメリットではあるんだけど、人様に見せるノートとして使うならぶっちゃけ使いにくいと思う。
- 文頭を揃えにくい
- 図形を書きにくい
自由に書ける一方で、「キレイで見やすいノート」を作りたいなら使う人を選ぶノートだ。
「手段と目的」という要素で言えば、「ノートが目的」である場合に無地ノートは使いにくい。
例えば、上司・先生・教授・会議資料として何らかの報告をまとめたノートを提出するなんて場合、いまどき手書きなんてないのかもしれないけど、僕だったら無地ノートは使わない。
キレイに統一感を出せる方眼ノートの方が断然向いている。
罫線・方眼に比べて供給が少ない
僕が無地ノートを使い始めた2018年頃はマジでレアキャラ、品ぞろえのショボい文房具屋さんだと無地ノートを置いていないなんてことは割とザラだったと思う。
都会ならそんなことないのかもしれないけど、僕の住む地方都市には限られた文房具屋にしか置いていなかったんだ。
無地ノートの種類にはさしてこだわりはなくて「無地ノートの種類が全然ない」ことは別に構わないんだけど、「無地ノートを置いていない」のはさすがに困る。
2022年の現在ではかなり置いている店舗も増えたように感じるけど、罫線・方眼に比べて無地のラインナップはやはりショボい。
やっぱりノートの王道は罫線・方眼で、無地ノートはややアウトローな雰囲気がある。
ネットで買えるからポチればいいんだけどね。

百聞は一見に如かず、無地ノートを使ってみよう
ということで、無地ノートについて紹介してみた。
僕が感じる良い点・イマイチな点は改めて下記にまとめておく。
ここまで無地ノートについて愛情を持って書いてきた訳なんだけど、理屈はともかくまずは使ってみて欲しいんだ。
「百聞は一見に如かず」。
ブロガーとしてあるまじき発言だけど、僕のブログを読むよりも実際に使ってみるのが無地ノートへの理解を深める最短ルートだと思う。
今まで頼りにしていた罫線・方眼が無くても、むしろない方が書きやすいことを多少なりとも体感してもらえるんじゃないだろうか。
1冊単位なら自販機で缶ジュースを買う程度の金額だろうから、気になる人は是非一度手に取ってみて欲しい。
