マルチディスプレイにすると作業効率が上がることは周知の事実。
これはなぜかと言えばウィンドウを2つ以上並べて表示できるためなんだ。
揚げ足を取るようだけど、作業効率を上げるにはマルチディスプレイうんぬんではなく、マルチウィンドウ化が重要だ。
まずは今記事における「マルチウィンドウ化」について定義しておく。
作業ウィンドウを2つ以上並べて表示できる状態のこと
マルチディスプレイ・マルチモニター・デュアルモニター、似たような言葉はいくつかあるけど、要はどれも「マルチウィンドウ化」するための手段であり、目的は「マルチウィンドウ化」なんだ。
マルチウィンドウ化で作業効率140%
マルチウィンドウ化で作業効率が上がることは実際に使えば感覚的に体感できるんだけど、「Steelcase」というサイトの記事では明確に数字で示されている。
2022年10月18日追記
「Steelcase」というサイトは現在アクセス不可となっていました。
Subsequent research since the Utah study has shown similarly impressive results. Microsoft researchers found that switching to multiple monitor configurations could boost productivity between 9 percent and 50 percent2 . Tech consultant Jon Peddie Research reported that users of multiple monitors estimated productivity gains averaging 42 percent3.
引用元:Steelcase
これを日本語に訳すと下記の通り。
ちなみに、この研究報告の中では「複数のモニター構成~」という文言があるけど、重要なのはモニターの数ではなくウィンドウの数だと思う。
ユタ州の研究以来のその後の研究でも、同様に印象的な結果が示されています。Microsoft の研究者は、複数のモニター構成に切り替えると、生産性が 9 ~ 50% 向上することを発見しました2。技術コンサルタントの Jon Peddie Research は、複数のモニターを使用しているユーザーの推定生産性向上率は平均 42% であると報告しています3。
引用元:Steelcase(日本語翻訳)
生産性向上率は平均42%と、かなり驚きの数字が示されている。
シングルウィンドウでは3人がかりだった作業も、マルチウィンドウ化すれば2人で事足りることになる。
もちろん作業時間の短縮にも繋がって、シングルウィンドウで一日8時間かけていた作業を5.7時間で終わらせることができる。
仮に職場であれば労使ともにいいことずくめだ。
- 作業進捗良好で残業なし
- 作業進捗良好で人件費削減
- 作業環境良好でストレスなし
- 時間的な余裕の発生
職場で裁量を持つ立場の人達、社員から「マルチウィンドウ化」を希望されたら是非とも前向きに検討してあげて欲しい。
社員も会社もみんなハッピーになれるはずだ。
マルチウィンドウ化のメリット・デメリット
続いてはマルチウィンドウ化のメリット・デメリットを紹介する。
僕が感じたマルチウィンドウ化のメリット・デメリットはどちらも1つずつだ。
順番に紹介するけど、僕的にはメリットがデメリットを圧倒的に上回っている。
メリット:作業効率が上がる
マルチウィンドウ化の唯一にして最大のメリットは、複数のウィンドウを同時に表示できることなんだ。
要は作業領域が広くなることであり、作業領域の広さは作業効率に直結する。
例えばウィンドウを2つ並べて、一方に参考資料を表示しておいて、もう一方で報告書を執筆するといった使い方は定番中の定番。
僕のようにブログを書く人にもオススメで、一方に参考資料を開いておいて、もう一方でブログを執筆する使い方もこれまた定番中の定番だ。

ウィンドウを切り替えながらの作業、マルチウィンドウ化にした途端にそんな操作からはすっかり解放される。
これはマルチウィンドウ化をした場合のメリットとしてあらかじめ認識はしていたんだけど、実際に体験してみると想像していた以上にストレスフリーで驚いた。
たかがウィンドウを切り替える手間、されどウィンドウを切り替える手間。
もはやシングルウィンドウには戻れない、マルチウィンドウ中毒者のいっちょ上がりだ。
複数のアプリやウィンドウを同時に表示できることは、作業効率の改善とストレス軽減に多大なる恩恵がある。
モニターの大きさは机の広さと考える
マルチウィンドウの良さがピンと来ていない人、例えば以下のように考えてみて欲しい。
「モニターの大きさは机の広さである」。
マルチウィンドウ化、それはつまり作業領域(机)が広くなることなんだ。
自分が参考書とノートを広げて勉強していると仮定しよう。
- 参考書とノートを並べて配置できないデスク
- 参考書とノートを並べて配置できるデスク
どちらの方が効率よく勉強できるか言うまでもない、後者の「並べて配置できるデスク」の方だ。
デメリット:要モニター購入
マルチウィンドウ化のデメリットとしては、別途モニターを用意する必要があることだ。
つまりはお金がかかるのだ。
確かに「ウィンドウを複数並べて表示する」だけであれば14インチのノートパソコンでも可能なんだけど、これだと1つのウィンドウが小さくなりすぎて作業効率が140%になるとは到底思えない。
そんなことするくらいなら、ノートパソコンとスマホの2台で運用した方がまだマシだろう。
マルチウィンドウ化の条件は、最低限作業に耐えうるウィンドウサイズを確保できることだ。
ということで、ウィンドウを複数枚並べられる大きさのモニター、又は標準的なサイズのモニターを複数台用意する必要がある。
予算やデスクのレイアウトに応じて頭を悩ませて欲しい。
僕はウルトラワイドモニターでマルチウィンドウ化
僕ももちろんマルチウィンドウ化でデスク環境を構築している。
マルチウィンドウ化の方法はいくつかあるけど、僕の場合は34インチウルトラワイドモニターを設置してマルチウィンドウの環境を作っている。
これは横長な外部モニターで、横長な特徴を生かして1つの外部モニター中に2つのウィンドウが楽々と横並びに表示できる代物なんだ。
マルチウィンドウ化と言えば、デュアルモニターのように複数モニターを設置するレイアウトを思い浮かべる人も多いかもしれないけど、ウインドウ2つ程度であれば34インチウルトラワイドモニター1台で充分に楽々と配置できる。

僕愛用のウルトラワイドモニターについて、詳しくは下記記事を参照して欲しい。

更に付け加えると、そんな横長なウルトラワイドモニターとノートパソコンを使ってクラムシェル化でデスクを構築している。
クラムシェル化の手順は下記記事を参照して欲しい。

マルチウィンドウ化をオススメしたい
ということで、パソコン環境のマルチウィンドウ化について紹介してみた。
しつこいようだけど、マルチウィンドウ化のメリット・デメリットは以下の通り。
僕の感覚で言えば、メリットがデメリットを圧倒的に上回っていて、余程の理由がない限りマルチウィンドウ化は全パソコン民にオススメしたい。
余程の理由とは、例えばデスクが狭くてマルチウィンドウ化するだけの物理的スペースがない場合等だ。
一度味わうと後戻りはできない中毒性を秘めたマルチウィンドウ化、物理的に許すならば是非お試しあれ。